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いもほり遠足【吹田市児童発達支援事業/放課後等デイサービス】

2020-11-11

みなさんこんにちは。

こどもプラス大阪3rd吹田江坂教室の田中です。

 

 

すっかり秋も深まり、今年に限れば、やり残したことも多い日々でしたね。

そんな中でも、きのこや栗、さんまといった秋の味覚は味わい深くなり、

銀杏や金木犀の香りなど、自然のものは言い訳せずに季節を乗り越えて我々にその存在を示してきます。

 

 

さて、「○○の秋」と言われて、みなさんは何が浮かぶでしょうか。

 

 

ちなみに私は、今年の情勢も影響して、すっかりたっぷり部屋での読書にハマっています。

 

素朴な日常の中にある幸せを語る話や、電車内で読むなら笑いをこらえるのが大変な面白い話など、

バラバラに散らかったヒントを集めて、少しずつ歯車が噛み合わさり、衝撃の真実が明らかになるようなミステリーは、秋の夜長にも似合って感情が揺さぶられますね。

 

 

 

何やら土の中でも繰り広げられているようで、

 

サツマイモ達の世界にも小説の様な物語があったりして…。

 

ここからは、しばらく芋の気持ちを想像しながら、今回の遠足を振り返ってみようかと思います。

 

 

 

 

 


 

「もしも自分がサツマイモだったら、どんな食べられ方がいい?」

子ども達からは、いつもアイデア満ち溢れた話で驚かされ、楽しませてくれる。

 

ここは、大阪府茨木市の「大岩いも堀園」という場所。

 

今年は、新型感染症の影響で、郊外での活動は大きく制限され、満足な思い出作りや労働環境、学業にも負担を強いられる期間が長かった。そんな中ここにやってきたのは、秋の味覚を味わうため。ただそれだけでいいと思う程、生活環境は大きく変わり、娯楽に対するハードルはずいぶんと下がっていた。広い農園の中に、つややかな紫に実ったさつま芋たちが土の中に植わっているのが、堀る前から分かっているので、待ち遠しさから、鼓動も速くなる。

この日が、今年のいもほり体験のできる最終日だったようで、約一か月の間に、団体の利用客が来たことで、もともと準備されていた数が、想定よりも早く堀り終えられ、事前に予約していた数しか残されていなかった。なんとも幸運だろう。さて、必要以上の説明は放置してもいいと思うほど私たちは冷静で、機械的ともいえるほど次々とさつま芋を掘りあてていった。

 

 

 

「ちょっとてつだってー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やっと掘れたぁ!」

 

 


 

―ずっと自分の順番が来るのをずっと待っていた。

日に日に減っていく仲間の数に怯えながらも、それらが二度とここへは戻って来ていない事を考えると、さぞかし素敵な場所に旅立つことが出来るだろうと、暗闇の中だというのに高揚感を抱くことさえもあった。

あぁ、どんな世界なのだろう。

物心がついたころから、私はずっと黒い景色ばかりで、目を開けていても、閉じていても何も変わらない世界で過ごしてきた。体は自由に動かす事が出来ない。それなのに不思議と落胆や衰えといった感覚はなかった。それどころか、適度な水分と生命活動に必要な栄養分は絶えず流入し、これほどにまで整備された環境はないと感じるほど満たされていた。だから光や音を求める事をやめたのか。

自分の身体が大きくなるにつれて、少しずつ刺激による変化を感じるようになった。

何かにつつかれたような感覚で、最初の一瞬は驚いたが、柔らかく安心感を抱くもので、くすぐったいとさえ感じた。どうやら自分以外にこの世界を気に入った生き物がいると言う事を想像してみた。

 

その瞬間、世界がひっくり返ったように全てが真っ白になった。体が引っ張られるように浮き上がり、まとわりついていたものが全て振り落とされる。それと同時に、強烈な摩擦と光。見知らぬ轟音と振動で全身が崩れそうだった。

どうやら新しい世界に来たようだ。もうこれまでの黒い世界に戻る事はないのだろう。

すさまじい刺激の連続の中に、かすかに聞こえる“サツマイモ”という名前がどうやら自分の存在らしい。

宙に浮いている間には苦痛もなく、その間ただ重力に身を任せている。そこでは自分の存在を喜ぶものがいる。

そうか、これまで自分以外の仲間が戻ってこなかったのは、この瞬間の喜びを抱いたからか。暗く感情の無い世界から意図せぬタイミングで外部から一瞬にして解き放たれる。歓喜の世界に引き込まれ、夢を見ているようだった。きっと制限時間があって魔法が切れるように元の暗い世界に巻き戻されることはないだろう。

そう信じていた。自分の運命を知るまでは…。

 


 

 

 

「みてー!焼き芋!」

「顔の大きさと同じくらい!」

「持って帰っていもご飯にする!」

「スイートポテト!」

「大学芋!」

「甘露煮なんかもおいしいよ!」

 

子ども達の賑やかな笑顔と、力仕事で疲れた表情が重なった表情をカメラに向けた。

各々にレシピを思い浮かべながら、堀り終えた芋を持ち帰るための手提げに移し替えて、各自で泥汚れを落としていく。

 


 

引き上げられた衝撃からは想像できないほど丁寧に体を拭かれ、薄い膜のようなものに包まれて揺れている。世界が変わってからは、全て決められたように物事がスムーズに切り替えられていく。

しばらく波に揺られるような時間が続いたかと思えば、今度は滝行のように全身に流水を浴びる。

そして硬い板の上に叩きつけられる。急激な環境の変化が続き、気が付いた頃にはこれまで継続して供給されてきた水分と養分が急激に減っていた。あまりの疲労で自分の意識も朦朧としてきた、再び眠るような感覚が襲う。

自分の存在意義を知らされる事もなく長い夢を見るのだろう。ここからまた新しい世界へ向かうらしい。

もう二度と目を覚ます事が無いと悟るには時間が掛からなかった。

 

 

どうか美味しく食べておくれ…。

 


 

 

 

 

 

 

 

 

いかがだったでしょうか。

 

サツマイモに限らず、秋の味覚には、それぞれの物語があってこそ味わい深くなるものなのでしょうかね。

 

 

ちなみに

教室でも運動遊びのプログラムに、芋になりきって進む動きを取り入れたりもしています。

 

 

子ども達にとって、今年においては数少ない思い出の一つになり、貴重な体験もできました。

サツマイモに対する愛情や食べ物に対する理解も、まわりの友達のお手伝いをしてくれていたり、現地の職員さんからの説明で、学びの場にもなりました。

 

 

美味しく食べてね。

 

来年こそは、新しい世界でたくさんのお出かけで、思い出が作れますように。

 

 

それでは今回はこのへんで。

 

 

 

 

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